Sécurité sociale

フランスの社会保障制度 Sécurité sociale

フランスの社会保障制度は、大きく分けて社会扶助制度と社会保険制度とに分かれ、「社会的連帯」「世代間連帯」を理念に、全ての国民への社会保障を実現しています。
1. 社会扶助制度:税方式。医療扶助、住宅扶助、高齢者扶助、家族扶助等。
2. 社会保険制度:加入者の保険料によって賄われる社会保険方式。医療保険、老齢保険及び家族手当て等。加入者の職業形態により、商工業被用者、公務員、自由・自営業者、農協と、制度が分かれている。

ここでは、加入者数の多い、民間のサラリーマンを対象とする一般制度について、取り上げます。

駐在員の方は、左記のリンクをご参考にご覧ください。

公的医療保険

保険給付は償還払いが基本です。
償還率は、医療行為によって異なります。(外来の場合、医師の診察料の70%が基本)
県の運営機関は、医療保険一次金庫(Caisse primaire de l'assurance maladie、CPAM)。被用者の医療保険、母子保険、廃疾保険、死亡保険のほか、別枠で労働災害、職業病保険を カバーします。(ただし保険料徴収は社会保障家族手当保険料徴収連合(URSSAF)が担当)

老齢(年金)保険

2010年年金改革により、受給開始年齢/定年は62歳から。満額受給年齢は、67歳からとなります。
フランスの年金は、41年加入すれば満額の年金が受給でき,その水準は最も高い25年間の賃金の50%となっています。
(実際には、これに補足的年金が加わります。)

詳しくは、年金のページでご確認ください。

家族手当(Allocations familiales)

フランスの家族手当は充実しており、 県家族手当金庫(Caisses d'allocations familiales、CAF)が様々な手当ての給付を行っています。
それぞれ手続きが異なるので、CAFホームページでご確認ください。
被雇用者はもちろんのこと、主婦や主夫の方でも受取資格があるものがあります。

  • - 誕生(養子)手当(Une prime à la naissance ou à l'adoption) :全ての世帯。(出産)889.72ユーロ。(養子)1779.43ユーロ。
  • - 乳幼児手当(Allocation de base) : 3歳までの乳幼児のいる全ての世帯。177.95ユーロ。
  • - 保育方法自由選択補足手当(Complément de libre choix du mode de garde) : 最長6歳まで。自宅で保育アシスタント等を雇う場合。金額は収入による。
  • - 就業自由選択補足手当(Complément de libre choix d'activité) : 2年間以上就業した者が、出産が理由で、退職又は就業時間短縮をする場合。
  • - 家族手当(Allocations familiales) : 2人以上の子を扶養する全ての世帯。
  • - 補足家族手当(Complément familial) : 3歳以上の3人以上の子を扶養する世帯。所得制限あり。
  • - 新学期手当(Allocation de rentrée scolaire) : 6歳から18歳までの子を扶養する世帯。所得制限あり。
  • - 親付き添い日当(Allocation journalière de présence parentale):大病にかかった子、事故にあった子、障害児の親が、付き添いをするために仕事を中断する場合。
  • - 家族支援手当(Allocation de soutien familial) : 孤児又は片親が認知をしていない子の親全て。
  • - 住宅手当(Aide de logement) : 不動産の借家人、購入者。CAFへ要相談。
  • - 積極的連帯所得(Revenue de solidarité active) : 一切収入がない者。収入が少ない者。